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柏、アウェイゴールで2年ぶり8強進出 ~ACLラウンド16、第2戦1日目~
2015年05月27日
AFCアジアチャンピオンズリーグ(ACL)2015は5月26日、ノックアウトステージ1回戦のラウンド16第2戦が行われ、柏レイソルは水原三星ブルーウィングス(韓国)に1-2で敗れて2戦合計スコアを4-4としましたが、アウェイゴールで上回り、ベスト8進出を決めました。柏の準々決勝進出はベスト4入りした2013年大会以来となります。
韓国での第1戦を3-2で勝利していた柏は、0-1や1-2でもベスト8へ進める優位な立場でしたが、立ち上がりから水原に攻め込まれ、苦しい展開になります。
水原は左ウィングのMFヨム・ギフン選手を中心に攻撃を組み立て、元川崎フロンターレのFWチョン・テセ選手やMFコ・チャウォン選手が積極的にゴールを狙います。26分には、左サイドからのクロスを受けた朝鮮民主主義人民共和国代表FWのテセ選手がゴール正面で反転して柏守備陣を交わし、先制弾を叩き込みました。
その後水原は左サイドから、14分に負傷退場したヨム選手に代わって入ったMFソ・ジョンジン選手を中心に攻撃を仕掛けます。
柏はFWクリスティアーノ選手が、19分にDF輪湖直樹選手のクロスに頭で合わせ、36分にはDFキム・チャンス選手のパスを受けて中へ切り込み、シュートを放ちますが、いずれも相手GKに阻まれます。
後半も水原の動きは落ちず、中盤で柏のボールを奪って素早く攻撃へつなげる展開が続き、ソ選手とMFクォン・チャンフン選手が左サイドからドリブルで切り込んで得点機を演出します。54分には左CKのクリアボールからゴール前で混戦となり、最後はDFク・ジャリョン選手が自身のリバウンドを押し込んで2点目を決めました。
反撃に出た柏は、65分に速攻からFWレアンドロ選手がシュート。これは相手DFに阻まれましたが、MF小林祐介選手がこぼれ球に反応して、冷静に右足を振り抜いて相手ゴールネットを揺らしました。20歳の小林選手のプロ初ゴールでした。
この1点で積極性が戻り、動きが良くなった柏は、その後、立て続けにクリスティアーノ選手がシュートで相手ゴールを脅かします。
水原も攻撃力を上げようと75分にはMFレオ選手、81分にはFWカイオ選手を投入して、得点機を探りますが、主導権を手にした柏はMF太田徹郎選手、DF中谷進之介選手、FW大津祐樹選手を次々と送り出し、1点差をキープして試合を終えました。
準々決勝の組み合わせは、6月18日に抽選により決まります。ホーム・アンド・アウェイ方式で第1戦は8月25、26日、第2戦は9月15、16日に開催の予定です。
監督・選手コメント
吉田達磨 監督(柏レイソル)
勝ち抜けたことに安堵と喜びを感じています。水原の圧力を終始感じながらの90分で、選手の配置や守備の仕方、ボールの動かし方を少しずつ修正しながら対応していました。(水原の)ヨム・ギフン選手の負傷退場で彼らの大きな武器が無くなったことは我々には幸運でしたが、代わりに入ったアタッカータイプの選手にサイドを何回も割られました。第1戦の結果がこの試合にできるだけ影響しないようにと、何度も(チームで)確認していましたが、ピッチに立ってみると予想以上に3-2のスコアは重くて、難しさはありました。選手はよく闘ってくれましたし、よく走ってくれました。頑張りを評価したいです。
リーグ戦で勝ち星が順調に積み上がっていない中で、このACLを勝ち抜いていくことがチームの大きな柱になっています。どんな形であれ、勝ち抜くことは選手たちにもう一つの力を与えますし、クラブとチームにとっても「まだ行ける」、「まだ行くぞ」というものを与えてくれる大会だと思っています。
MF 小林祐介 選手(柏レイソル)
(ゴールは)早く決めたいと思っていたので、大事な試合で決められてよかったです。アウェイで3点とれたことがホームでアドバンテージになりました。自分の1年目にチームはACLに出ていましたが、自分はベンチに1度も入れませんでした。アジアで戦ってみたいという気持ちが強かったので、試合に入れたことはうれしいですし、いろいろな経験ができています。課題もたくさんありますが、これからもっと成長できればといいと思います。監督にはアカデミーでも教わったので、まだまだですが、ゴールを決めて少しは恩返しが出来たかなと思います。
DF 鈴木大輔 選手(柏レイソル)
相手はコンパクトに前へ前へと来ていたので押し込まれる時間もありましたが、なるべくコンパクトに保って体を張れるシーンを多く作れるようにと意識してプレーしていました。2年前にベスト4で負けて悔しい思いをしたので、またあの舞台に立つためには絶対に準々決勝では勝たなくてはいけません。チームとしても優勝を目指してやっているので、期間が空いても気持ちを切らさずにやりたいです。
ソ・ジョンウォン監督(水原三星ブルーウィングス)
柏は中盤が特に強いので、そこを中心に作戦を立てて、上手くいっていたと思いますし、柏のサイドからのボールにも、DFヤン・サンミン選手がうまく対応してくれていました。第1戦の前には2試合戦っていて体力的に問題がありましたが、今回は1週間ありましたし、2得点以上する自信もありました。ですが、失点して残念な結果になってしまいました。選手は最善を尽くしました。柏を祝福したいと思います。
AFCチャンピオンズリーグ2015