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2023年度最後となるJFAエリートプログラムU-14 トレーニングキャンプが終了
2023年12月26日
12月19日(火)~12月23日(土)大分県大分スポーツ公園でJFAエリートプログラムU-14 トレーニングキャンプを5日間の日程で実施しました。
今回のトレーニングキャンプは、参加者ほぼ全員が11月に実施されたナショナルトレセンU-14でしのぎを削った中から選出された22名の選手たちで、実施され来年度からスタートするU-15日本代表を目指して、自身のアピールを積極的にしてくれました。
キャンプの中トレーニングマッチは12月21日(木)および最終日の23日(土)計2試合実施しました。
1試合目は大分トリニータU-16との試合で、自分たちよりも2学年上の高校1年生との試合となり、序盤はスピードに圧倒される展開となりましたが、徐々に落ち着きを取りもどし自分たちらしいプレーをみせてくれました。チームとして一体感をもって闘い、ミスを恐れずに積極的にボールを奪いに行くことや、連動した守備とハードワークで拮抗したゲームを展開しました。先制点は許してしまったものの、すぐに点を取り返して一進一退の攻防を繰り返し、最終的には後半に勝ち越しゴールをもぎ取り勝利で試合を終えました。
1試合目を終えトレーニングと試合分析のグループワークなどをした最終日に行われた2試合目は、1試合目同様2学年上の相手となる大分鶴崎高校の1年生と試合を行いました。1試合目で自信を深めた選手たちは、さらに自分の良さを出し切ろうとプレーをしてくれました。また、監督からのアドバイスや選手間で試合中のコミュニケーションを増やし時間が経つにつれて素晴らしい連係を見せてくれました。結果も複数得点をとりながら、無失点で終わらせることができ、うまくゲームを締めくくりました。
またキャンプ期間中には、スタッフから選手に向けて、様々なレクチャーが行われ色々な角度から多くの刺激を選手に与えられるような取り組みが行われました。また、日本スポーツ振興センターより矢倉幸久ドクターを派遣いただきアンチ・ドーピング教育講習会も実施。選手のレベルにあわせて噛み砕いて説明をしてもらうことで、アンチ・ドーピングの重要性に関してもよく理解ができたようでした。
ピッチの内外で様々な刺激を受け、選手たちは自身の強みと弱みを認識し、高いレベル・難しい環境でも適応していけるように、今回得た経験値を自チームに戻っても生かしながら、来年度からスタートするU-15日本代表に向けて、さらなる成長が期待されます。
スタッフコメント
木村康彦 監督(日本サッカー協会 JFAコーチ)
今年度最後のU-14エリートプログラムの活動は、11月のU-14ナショナルトレセンの参加選手を中心に選抜し、「自分を知る、味方を知る、サッカーを知る」をテーマに実施しました。全国から集まったタレントと活動することで、自分のストロングや課題を見つめなおし、味方のプレーから刺激を受け、そしてサッカー理解を深めてもらう機会になるようにスタッフみんなで働きかけました。特に「クリエイティブでたくましい選手」を目指して「全員攻撃・全員守備」をコンセプトに攻守と切り替えの4局面に関わり多くプレーすることを求めました。大分トリニータとの試合では、前線からの積極的な連動した守備や奪ってからのカウンターやオン、オフの仕掛けという点においては良さがありました。翌日の試合分析のグループワークでは、厚みのある攻撃から意図的にチャンスメイクするといった課題が出され、幅をつかってボールを動かして突破の入り口やタイミングを共有することにチャレンジしました。最終日に実施した大分鶴崎高校との試合では、非常に関わりが多くサイドを有効に使った厚みのある攻撃が何度も観られました。ゲームでの選手の変化と成長を観ながら、彼らのポテンシャルと吸収力の高さを改めて実感しました。
また、オフ・ザ・ピッチにおいても、スタッフ全員がそれぞれの分野を担当し工夫をこらしたミーティングや自らの経験を交えた貴重な話から、選手それぞれが夢や目標にむかって具体的な行動や一歩を踏み出すために考える機会を作ってくれました。参加した選手たちが、この活動を通じて得た刺激や経験をきっかけに、さらに成長していくことを期待しています。
選手を派遣してくださったチーム関係者と保護者の皆様、師走にもかかわらず対戦してくださった大分トリニータ、大分鶴崎高校、そして会場となった大分スポーツ公園の皆様にもこの場をお借りして感謝申し上げます。
藤井祐 コーチ(西南フットボールクラブ)
この度初めてエリートプログラムに帯同させていただき、深い学びがありました。今までもこのプログラムを経て多くの現日本代表選手が育ったことが偶然ではなく、チーム活動やトレセン事業などサッカーファミリーの皆さまの日々の努力が日本代表に繋がっていることを改めて実感しました。JFAのプログラムの質の高さと素晴らしい環境での活動に選手たちはとても意欲的に取り組んでいました。活動期間中に選手同士がお互いに刺激し合い成長していく姿、木村監督はじめスタッフからの気づきに対して変化しようとしていく選手たちの向上心が印象的でした。また、食事や睡眠、セルフケアなどオフ・ザ・ピッチの意識も高く、今までの活動の積み上げにより自立した選手が育っていることを感じました。それぞれがさらに成長し続け、未来の日本代表を強くしてくれることを願っています。
選手コメント
FP 齋藤太陽 選手(名古屋グランパスU-15)
今回エリートプログラムU-14の活動に選出してもらいとても嬉しいです。このキャンプで素晴らしい環境を作ってくれたJFA関係者の皆さん、サポートしてくれた監督コーチの方々の元、選手同士で競い合う事が出来ました。また送り出してくれたクラブ、コーチ、家族のおかげで沢山の貴重な経験を積む事ができて本当に感謝しています。
日頃からクラブでの高い競争のおかけで、普段通り落ち着いてプレーする事が出来ました。自分はボランチでプレーをしています。自分のストロングであるボールを奪うところの守備から攻撃にスイッチを入れるプレーや、ボールをキープする力、ボールを受けて、ターンしてからのゲームメイク力を発揮する事が出来ました。そして「ハードワーク」特に球際で強く闘う部分は、自分の一番の持ち味なので、2学年上の高校生相手でも負けませんでした。大分トリニータU-16との試合では先制され追い付く展開の中、最後は自分がボールを奪いドリブル突破からゴールを決めて3-2で勝つ事が出来ました。とても嬉しかったです。自分の武器が通用する事も多く自信がつきました。
今後はU-15日本代表に選出してもらえるように、更に意識を高め世界と闘える準備をしたいと思います。普段から自分に矢印を向けて努力をしていきます。
FP 和田武士 選手(浦和レッズジュニアユース)
まず、携わっていただいた関係者の皆様に感謝します。
今回は普段学ぶことの出来ないことを、多く学ぶことができました。特に自分が強く印象を受けたのがドーピングについてです。ドーピングについての話を聞き、もっと自分の体に取り入れるものにこだわりを持ちたいと思いました。サッカー面では、「自分のプレーでゲームをよくする」ということよりも、「チームが良くなるために自分の良いプレーを発揮する」ことの大切さを学びました。自分だけの判断でプレーを選択し続けてしまうとチーム全体のテンポが悪くなってしまったり、仲間とのイメージの共有が難しいということを改めて感じました。ピッチ外の面では食事が課題でした。体重が落ちてしまうとコンディジョン低下にも繋がるので体重をキープまたは増加できるようにし、良いコンディションを保てるようにしたいです。次はU-15日本代表に選出してもらえるように課題を改善し武器を磨きたいです。
FP 吉原希音 選手(JFAアカデミー福島EAST U-15)
このような全国トップクラスの選手が集まるキャンプに選出されたことを誇りに思います。
今回のエリートプログラムで自分の課題や武器が明確になりました。
まずは、課題です。課題は色々なものが見つかりましたが、今回はその中の1つを挙げます。
それは、一対一の守備の対応です。一対一の守備では簡単にクロスを上げられてしまったり、中にきりこまれてついていけないシーンが多々ありました。どんな相手に対しても、常に対応できるような選手になりたいです。
また、僕がこの活動中に悔しかったことは、自分の武器である一対一でのドリブル突破です。今回のエリートプログラムで自分の武器が通用するのかを確かめに行きました。今回の活動中ドリブル突破は少々ありましたが、多くはありませんでした。このような貴重なキャンプで自分の武器を発揮出来ずとてもくやしい気持ちでいっぱいです。もっとそういった場面を意図的に作り出し、環境が変わっても通用するような〔一対一でのドリブル突破〕という武器を磨き続けたいです。
次の目標はU-15日本代表です。もっと成長して選ばれるよう日々努力したいと思います。
今回のエリートプログラムに開催してくれた全ての関係者に感謝します。ありがとうございました。
JFAエリートプログラムは、スポーツ振興くじ助成金を受けて実施しています。
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