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[経験者が語るアジア最終予選]玉田圭司さんインタビュー~自信を持って戦ってほしい~
2022年01月24日
SAMURAI BLUE(日本代表)の一員としてFIFAワールドカップアジア最終予選を戦った選手たちに話を伺う「経験者が語るアジア最終予選」。第4回は、2006年ドイツ大会、10年南アフリカ大会と2度のワールドカップ出場経験を持つ玉田圭司さんに聞いた。
※このインタビューは2022年1月14日にオンラインで実施しました。
――アジア最終予選(Road to Qatar)で日本は4勝2敗、グループBで2位につけていますが、ここまでの戦いをどのように見ていますか。
玉田 本大会出場権獲得圏内にいますし、結果だけを見れば、順調とはいかないまでも悪くはないと思います。内容は少し問題もあるのかなと思いますが、僕が出場した2大会の最終予選でも苦戦しました。やはりチームが一つにまとまって戦うことが大事ですし、内容に関してはチーム内で修正していけばいいと思います。
――ドイツ大会のメンバーは、日本代表史上最強ともいわれていました。ジーコ監督率いるチームでの戦いはいかがでしたか。
玉田 あのときから“国内組”と“海外組”と呼ばれるようになって、話題もそこに集まることが多かったですね。僕ら国内組はAFCアジアカップ中国2004の優勝で存在感を示しました。一方、海外組は実績や経験があります。短時間での融合は難しい部分もありましたが、ワールドカップ予選では個で局面を打開したり、力で相手をねじ伏せることができたと思います。それが強みでもありました。
――南アフリカ大会のときは、アジア予選を戦う前にイビチャ・オシム監督が病に倒れ、岡田武史監督に代わるということがありました。
玉田 僕は岡田さんが監督になってから代表に復帰させてもらいました。岡田さんからは信頼を寄せてもらっていましたから、とにかく自分たちの力を発揮できれば本大会に出場できるという自信がありました。チーム内での立場も年齢や経験からドイツ大会のときとは変わりましたが、若い選手には負けたくないというハングリー精神もあって、彼らと切磋琢磨しながら良い競争ができたと思います。
――玉田さんはアジア最終予選12試合に出場していますが、最終予選の難しさとは?
玉田 最終予選に限らず、アジアでの戦いは独特のものがあります。特にアウェイでの戦いは難しい。中東などは気候が厳しいですし、ドイツ大会最終予選のイランでのアウェイゲームは10万人以上の観客が入ってすごい圧力を感じました。いろんな物がスタンドからピッチに投げ込まれましたし、そういう環境で戦うタフさは、実際に経験しないと身に付かないですね。
――今回は1月27日に中国、2月1日にサウジアラビアと対戦します。
玉田 2004年に中国で行われたアジアカップ決勝の相手が中国でした。日本に対してチームも観客も感情をむき出しにして向かってくるんだと感じました。現在の中国代表は、ブラジルなどから国籍を変えた選手もおり、未知数の部分があります。サウジアラビアはチームのコンセプトが明確な上、選手個々も力があり、グループで最も手ごわい相手だと思います。
――玉田さんはFIFAワールドカップとその予選を2度ずつ経験しています。この経験はご自身のサッカー人生にどういう影響を与えましたか。
玉田 やはり日本代表は特別なものであり、ワールドカップでの経験は自分自身の財産です。僕はアンダーカテゴリーの日本代表を経験することなくトップの代表チームに呼ばれました。ですから、代表のすごさをより感じ、大きな自信になりましたし、素晴らしい選手やスタッフに囲まれて多くのことを学んで成長できたからこそ、今の自分を築くことができたと思っています。また、スタンドから届くサポーターの声援はかけがえのないものでした。これからも日本全体で代表チームを応援していきましょう。
――最後に、SAMURAI BLUEの選手たちにメッセージをお願いします。
玉田 自信を持って自分たちができることをやってほしい。その中で、難しいのは承知の上ですが、少しでも楽しんでほしいと思います。楽しむことで少しでも気持ちに余裕ができれば、普段通りのプレーができます。日本はアジアの中では最も力があると思うので、自信を持って戦ってください。
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