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子どもたちがのびのびと育っていける環境を目指して ~サッカーの活動における暴力根絶に向けてVol.106~

2022年01月20日

子どもたちがのびのびと育っていける環境を目指して ~サッカーの活動における暴力根絶に向けてVol.106~

日本サッカー協会(JFA)では毎年、「JFAリスペクトフェアプレーデイズ」を設置している。2021年は9月10日~19日の10日間を「JFAリスペクトフェアプレーデイズ2021」とした。期間中、Jリーグや各種連盟、各地域・都道府県サッカー協会(FA)などと協力して、スポーツ現場での差別や暴力に断固反対し、リスペクト(大切に思うこと)とフェアプレー精神を広く伝えることを目的に「リスペクト・フェアプレー宣言」やバナーの掲出などを行っていただいた。

この期間中、なでしこリーグとWEリーグの試合会場にて、選手によるリスペクト宣言を聞くことができた。試合中は熱くプレーしながらも、怪我をした選手がいれば、たとえ相手選手でもリスペクトの気持ちを持って接する、ボールパーソンからボールを受け取るときに軽く会釈をしたり、「ありがとう」と声を掛けたりしている場面を目にした。その様子が、私にはとても自然に映り、彼女たちが日頃からそのように行動していることがよく理解できた。きっと会場で観戦をしていた子どもたちは、憧れの選手のすばらしいプレーはもちろんのこと、このようなポジティブな行動は良いお手本になったことと思う。

試合中はチームベンチもフェアだったし、サポーターも心のこもった拍手を送っていた。皆さんの行動が自然に感じられたのは、日頃からそのように振る舞っているからこそ。注意を払わなければ見過ごしてしまうかもしれないくらいに自然な行動。何気ないこのすばらしい習慣をあらためて認識し、皆さんと共にその価値をさらに高めていきたいと思った。

9月11日には「JFAリスペクトシンポジウム2021」を開催した。開催方法は、2020年と同様にオンライン方式で、参加者は約400名。参加してくださった皆さんと直接お会いできないこと以外は、全国各地から多くの方に参加していただけるというメリットをあらためて感じた。

今回のテーマは「子どもたちの明るい未来のために」。シンポジウムの前半は、田嶋幸三JFA会長、FIFAセーフガーディングマネージャーであるマリー=ロール・ルミナーさんの基調講演からスタートした。そしてJFA暴力等根絶相談窓口の現状報告、現在作成中のJFAセーフガーディングポリシー、今年のウェルフェアオフィサー研修会でも実施予定のJFAセーフガーディング・ワークショップの事例紹介を行った。

後半はルミナーさん、元日本代表で、現在はJFAロールモデルコーチである中村憲剛さん、JFAインストラクターであり、JFAリスペクト・フェアプレー委員でもある眞藤邦彦さんによるパネルディスカッションを実施。サッカーや日常生活において、子どもたちをどのように守り、将来の可能性をいかに広げていくかについて、それぞれの立場から意見を交わした。

子どもたちの明るい未来のために、私たち大人は子どもたちがサッカーを通じて心も身体もすくすくと育っていける環境を整備する必要がある。安心してチャレンジできる環境があるか、思わず口出ししそうなときでも、子どもたちの無限大の可能性を信じて見守ることができているか、問題が起きていることを見過ごしていないか、問題を発見したときに適切に通報することができているか。主役は選手、輝くべきは子どもたち。選手は指導者の名声を上げるための駒ではない。経験豊富なパネラーの皆さんから出てくる言葉には重みがあった。

「子どもたちのために!」と情熱が溢れ過ぎると、時としてそれが落とし穴になる場合もある。だからこそ、自らの行動に対して気付きを持てる機会は大切だ。今回のシンポジウムで紹介させていただいたワークショップは、今後、FAコーチやウェルフェアオフィサー・ジェネラルの皆さんのご協力を得ながら展開していく。堅苦しいものではなく、仲間と会話をしながらお互いに気付きが持てる機会として気軽に参加していただきたいと思う。

私たちは、サッカーがご縁でつながっている「JFAサッカーファミリー」。誰か一人が取り組むのではなく、「家族」として、子どもたちがのびのびと育っていけるような環境を一緒につくっていきましょう!

※【報告者】山岸佐知子(JFAリスペクト・フェアプレー委員長)

※このコラムは、公益財団法人日本サッカー協会『テクニカルニュース』2021年11月号より転載しています。

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