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九州サッカー協会が「スポーツ救命ライセンス講習会」を開催

2020年01月28日

九州サッカー協会が「スポーツ救命ライセンス講習会」を開催

日本サッカー協会は、ピッチ上の選手の安全を守ることを第一とした「スポーツ救命ライセンス講習会」と簡易救命講習会である「JFA+PUSHコース」を2017年から実施しています。「スポーツ救命ライセンス講習会」は、(公財)日本スポーツ協会(JSPO)公認アスレティックトレーナーが資格更新のために保有しなければならないBLS(Basic Life Support:一次救命処置)資格取得のための講習会として認定されています。

1月18日(土)福岡朝日ビル会議室で、九州各地からの各種別担当者16名が参加しました。熱中症・脳振盪(のうしんとう)などの講義と、実技で心肺蘇生の中でも最も重要な胸骨圧迫とAED(自動体外式除細動器)の使い方を学習し、バックボードによる全身固定・搬送法についても学びました。受講者はAEDの重要性を認識し、日常における突発事案に対して設置場所を意識するなど、AEDへの関心も高まりました。

※AEDのご購入・リースは、JFA.jpのメディカルページ「AEDのご紹介」をご覧ください。
※講習会開催希望の団体は、「講習会を開催するには」の[問い合わせフォームはこちら]からお問い合わせください。

コースディレクターコメント

中島秀彰 福岡県サッカー協会医学委員長
今回、JFAスポーツ救命ライセンス講習会のコースディレクターとして参加しました。今回の講習会は九州各地から16名の受講者が参加して行われました。受講者の皆さんの多くは、九州サッカー協会の役職に就いているだけあって意識が高く、講義の際もメモを取りながら熱心に聞いておられ質疑も活発でした。
胸骨圧迫/AEDの実技では座学以上に真剣に取り組まれ、皆さんが積極的に声を出して、確認しながら実習していたのが印象的でした。実技のインストラクターとして参加してくれた消防局の救急救命士や高度救命救急センター看護師の皆さんはとても明るく、盛り上げ上手で、初対面とは思えないほど、和やかな雰囲気で実技講習が行えました。
実は、私はコースディレクターとしては初の参加で、若干緊張していたのですが、熱心なスタッフや受講者の皆さんの協力で、あっという間の5時間の講習を受講者全員合格という結果で終えることができました。今回の経験を生かして、さらにJFAスポーツ救命ライセンスの普及に協力していきたいと思います。その一方で、福岡県FA医学委員会としては約2時間で受講できる救命入門講習を行っています。こちらは草の根的に、サッカーファミリーに浅く広く救命処置の基礎を普及できるように活動を続けていきたいと思っています。

受講者コメント

北薗裕一 九州高専サッカー連盟理事長
今回、九州高専サッカー連盟の代表として本講習会を受講させていただきました。心臓突然死・心肺蘇生法・熱中症・脳振盪・アナフィラキシーへの適切な対応等についての内容で、講義と実技という講習形態でした。講義で学んだ事を実技の中で実践することで、より理解が深まりました。また実技はグループワークでしたので、グループ内の他受講生の実践はもとより、他グループの実践の様子も見学することができ、手順等を確実にフィードバックすることができました。
特にその中でも私自身『搬送』の実践が初めてでしたので、興味を持って取り組むことができました。負傷者をバックボードに乗せる方法や固定方法など、対応できる人数等によって現場で即座に判断し、適切な方法で対応しなければならないなと改めて感じました。また、実際にバックボードで搬送されてみると、固定が弱い場合、グラグラと体や頭が揺れ、恐怖と不安を感じましたので、乗せられた負傷者に安心感を与えるためにも、しっかりと固定することが重要だと再認識することができました。
このような体験をする機会があったのも講義だけではなく、実技講習のあったおかげです。現場でトラブルが起こった際にも落ち着いた対応ができるように、今回の講習会が終わりではなく、継続的に学びを続けていかなければなりません。そして多くの方々がスポーツを安全に楽しむことができる環境づくりを目指していければと思います。

久野慎吾 九州U-15リーグ実行委員長
1月18日(土)のスポーツ救命ライセンス講習会を受講し、指導者並びに大会役員の立場として、救命に対する私自身の認識の甘さを痛感しました。突然死の要因である心臓震盪のリスク(心室細動)の把握。そして、胸骨圧迫並びにAEDの現場における重要性を理解し、心臓蘇生を実践できる力を身につける必要性を大いに感じました。
また、メディカルチェックや健康診断を定期的に実施することで、突然死の90%減という数値も驚きに値するものでした。「脳振盪を起こした場合は絶対に軽く見過ごすことはできない」①症状継続→プレー続行→危険な状態②急性硬膜下血腫の恐れ③脳振盪後症候群の発症等、短期・長期に影響を及ぼす可能性もあります。疑わしきは直ちに「プレー中止」を改めて再認識しました。ただ、優勝や全国大会出場のかかった試合で、脳振盪の疑いがある選手に対してプレーを中止するということを、大会本部がどこまで拘束できるかということが頭をよぎりました。以上、現場で起こりうる胸骨圧迫並びにAEDそして脳振盪について、本講習会を通して再確認をすることができたことを、今後の指導並びに大会運営に生かしていきたいと思います。

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