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Panda Cup2015 ユースフットボールディベロプメントセミナーに山口JFA技術委員長(育成担当)が出席
2015年07月03日
中国サッカー協会は、Panda Cup Youth Football Tournamentの開催期間中の6月26日、27日の2日間に「Panda Cup2015 ユースフットボールディベロプメントセミナー」を開催しました。参加者は中国全土の47省サッカー協会とチャイニーズスーパーリーグ1-2部30クラブの指導者、そして地元・成都市の指導者を合わせた約300名です。講師としてドイツサッカー連盟のトレセンコーチ、キルギスサッカー連盟の技術委員長、中国サッカー協会元技術委員長が講演し、JFAからは山口技術委員長(育成担当)がユース育成、指導者養成のあり方について講演しました。山口委員長は約1時間半日本でのユース育成、指導者養成についてプレゼンテーションを行い、質疑応答では多くの質問を受け、司会者が途中で打ち切る場面も見られました。
28日には、日本サッカー研修報告部会が開催され、国際交流基金の助成で昨年9-12月に来日した中国サッカー協会の研修グループのうちユース育成グループと、指導者養成グループの一員として来日した2人の中国サッカー協会のコーチインストラクターが、それぞれ1時間程プレゼンを行い、今後の中国における選手育成のあり方について課題を提起しました。
2人のプレゼンテーションは、日本で研修中の映像、画像も使いながら、予想していたより遥かに深堀りした詳細にわたるもので聴講者が感心している様子が見られました。ヴィッセル神戸のホームゲームの映像を見せながら、当時10位ぐらいのチーム同士の対戦でも3万人近くの観客が入っていること、また女性や子どもが気軽に観戦できる安全なスタジアム環境をもすばらしい、と話していました。そのプレゼンの中で中国では現在18歳以下の競技人口が極度に少ないことに言及し、今後小、中、高校の約50,000校を指定校化し、各校の部活を通じて裾野を一気に広げる施策が政府からのトップダウンで実行されることが報告されました。ただし、50,000校の指導者をどう養成するのかは、これから議論されるとのことです。プレゼンターが日本での2011年時点での登録指導者総数と2015年現在の総数の比較をしながら(約10,000人増加)、中国で50,000人の指導者を養成することがいかに大変な事業なのかをきちんと認識しないといけないと警鐘を鳴らしました。
コメント
山口隆文 JFA技術委員長(育成担当)
今回実際に中国に来てみて様々な関係者と直接話ができ、中国サッカー界の改革に取り組む本気度を感じました。また、その改革を日本のこれまでの経験とノウハウをベースに行いたいと思っていただいていることが肌感覚で理解できたのは非常に有意義でした。後は中国サッカー界の皆さんが目標に向けてどう体制を整備して前進していけるかが成功するためのキーポイントになると感じました。JFAとして今後ともきちんと協力していくつもりです。
Wang XinLuo 中国サッカー協会技術部職員
まず、山口技術委員長(育成担当)のセミナーへの出席及び素晴らしいプレゼンテーションに感謝いたします。
山口氏を始め、他のゲストスピーカーや中国サッカー協会及び成都サッカー協会の関係者に協力いただいたお陰で、本セミナーを成功裡に終えることができました。山口氏には、JFAの技術面の発展の概略及びユース育成や指導者についての詳細を中国人指導者と共有していただきました。その結果、日本サッカー界はユース育成と指導者養成が切り離せないものであると認識していることがよくわかりました。また、日本の指導者の真摯な姿勢が日本サッカーのレベルアップを推進してきたと感じました。ユース育成や技術の発展のために指導者が最も重要な役割を担っているとの山口氏の締めの言葉に、他のゲストスピーカーも賛同していました。セミナーを受講した中国人指導者からは、特にユース育成や指導者養成に関するプレゼンテーションから多くのことを学んだとの感想を数多くもらいました。
中国サッカー協会は、このセミナーを世界の様々な国のユース育成についての考え方を共有する場にしたいと考えています。また、中国サッカーの発展のための今後の施策を、中国国内の47省サッカー協会に伝える場としても活用したいと考えています。
今後、日中両国サッカー協会間の更なる交流を実現できればと願っています。
吉川竹二 国際交流基金北京日本文化センター所長
訪日研修報告部会に出席し、真剣かつ緻密な報告に、正直ビックリしました。特に、青少年育成グループの成果を発表した王雷氏の、一試合(90分)も超えるパワーポイントを駆使しての熱弁に感銘を受けました。訪日中に撮影されたビデオから、日本U-6の試合で選手たち(幼稚園児)が試合前に対戦相手と交わす愛らしい挨拶の様子や、敗戦を喫した日本の高校生チームの選手たちが、応援スタンドの観客に一礼後、敵チームの応援席の前にも駆けていって、並んで一礼をする姿には、報告会の中国人出席者がしきりに感心しており、日中の文化の違いと交流の可能性をひそかに実感しました。
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