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鹿島が逆転勝ちで16強進出、広島は5連勝~AFCチャンピオンズリーグ2019~

2019年05月23日

鹿島が逆転勝ちで16強進出、広島は5連勝~AFCチャンピオンズリーグ2019~

AFCチャンピオンズリーグ(ACL)2019のグループステージ最終節が5月22日(水)に行われ、前回王者の鹿島アントラーズはホームで山東魯能(中国)に2-1の逆転勝ちを収めてグループEで2位突破を決め、グループFで1位通過を決めていたサンフレッチェ広島はアウェイでメルボルン・ビクトリー(オーストラリア)に3-1で勝利し、5連勝でグループステージを締めくくりました。
この結果、鹿島はノックアウトステージ1回戦のラウンド16で広島と6月18日(火)にホームで、25日(火)に広島で対戦することになりました。

鹿島、途中出場の伊藤選手が2得点

大会2連覇を狙う鹿島が、後半途中出場のFW伊藤翔選手の3分間で2得点を決める活躍で逆転勝利を飾り、3年連続通算7度目のノックアウトステージ進出を決めました。
鹿島は、すでに1位通過が決まっている山東に引き分け以上で突破が決まる試合でしたが、開始11分で先制を許してしまいます。
左CKをDFジウ選手が折り返し、それを元ベルギー代表MFマルアン・フェライニ選手にヘディングで押し込まれました。
早々のリードで守備を固め、無理をせずにカウンター狙いに徹する山東に対して、鹿島は粘り強くパスを回して攻撃の糸口を探ります。FWに入った土居聖真選手や左サイドバックを務めたDF町田浩樹選手、MF中村充孝選手らが相手ゴールに迫る場面を作りますが、最後のところで精度を欠き、なかなかゴールを割ることができません。

42分にはゴール前でパス受けた土居選手がゴールネットを揺らしましたが、オフサイドでノーゴールとなります。
しかし、後半に入ると鹿島が動きます。55分に右サイドバックを務めていた永木亮太選手に代えて、怪我から復帰したDF山本脩斗選手を投入すると、攻撃が活性化します。
63分には中村選手に代えてFW伊藤翔選手を送り出し、この投入から5分後にゴールが生まれます。左CKを相手DFがゴール前でクリアミス。そのこぼれ球に鋭く反応した伊藤選手が、右足で決めて同点にしました。
さらに、この直後の70分、相手ボールを奪った最終ラインからFWセルジーニョ選手、MFレオ・シルバ選手とつないでカウンターで攻め上がり、レオ・シルバ選手からパスを受けた伊藤選手が右のアウトサイドで冷静に勝ち越しゴールを決めました。伊藤選手は3月のアウェイでの山東戦での2ゴールに続く2得点です。

鹿島はこのリードを最後までキープ。3勝1分2敗の勝点10で、山東とは勝点1差の2位でグループステージを勝利で終了しました。
3位の慶南FC(韓国)はジョホール・ダルル・タクジム(マレーシア)に2-0で勝って勝点8、4位のジョホールDTは勝点4でした。

広島、アウェイで快勝

グループFで1位突破を決めていた広島は、直近17日(金)のリーグ戦から先発9人を替えて若手中心のチームで臨み、敗退の決まっていたメルボルン・ビクトリーに快勝しました。
広島は開始5分、CKのチャンスにMF松本泰志選手が決めて先制します。その後、メルボルンがボールを保持して、元日本代表MF本田選手やFWオラ・トイボネン選手を中心に攻撃を仕掛けますが、広島の守備を崩せません。
それでも、メルボルンは70分にトイボネン選手がFKを直接決めてようやく同点にしますが、3分後に広島はFW皆川佑介選手がゴールネットを揺らし、広島が再びリードを奪います。さらにその2分後にも、MF森島司選手がダメ押しとなる追加点を決めて、3-1としました。
このリードを最後まで守った広島は5連勝で、全8グループで最多となる勝点15を獲得しました。大邱FC(韓国)に1-0で勝った2位の広州恒大(中国)は勝点10、3位の大邱は勝点9、4位のメルボルンは勝点1でした。
なお、西地区からはアルワフダ(UAE)、アルイテハド(サウジアラビア)、アルヒラル(サウジアラビア)、アルドゥハイル(カタール)、アルサッド(カタール)、アルアハリ(サウジアラビア)が16強進出を決定。ゾブアハン(イラン)とアルナスル(サウジアラビア)は、突破は確定していますが、両者の試合順延のため、順位は後日の試合で決まります。
ノックアウトステージ1回戦は東地区では6月18日(火)と19日(水)に第1戦、同25日(火)と26日(水)に第2戦が行われ、西地区では8月5日(月)と6日(火)に第1戦、同12日(月)と13日(火)に第2戦が行われます。

監督・選手コメント

大岩剛 監督(鹿島アントラーズ)
失点を与えてから少し攻撃に連動性や流動性を欠いてしまいました。サイドハーフとサイドバックの関係が良くない時間帯が多く、土居選手や白崎選手、中村選手とサイドバックの選手たちの関係でノッキングを起こすことが多かったのですが、そこは監督の私の責任です。反省して次のJリーグの試合へ改善したいと思います。次のラウンドへ進めたこと、逆転したことは選手をすごく評価しています。グループステージは非常に苦労しましたが、怪我人がいてもその状況でやるしかありません。ACLの難しさを昨年に続いて感じさせられました。特にアウェイの試合は厳しく、気を引き締めなければいけなかったと痛感しました。昨年の経験と今年の経験を今後の戦いに反映させたいと思います。

GK クオン・スンテ 選手(鹿島アントラーズ)
警戒していたところで失点してしまい残念でしたし、先に獲られて苦しい試合になりました。でもまだ45分残っていましたし、勝点が最低限の目標だったので、落ち着いて試合しようとチームメイトに伝えて、相手はヘディングが得意なのでポジショニングに気を付けるように指示していまいた。いつも後ろがしっかりしていれば前が点を獲ってくれます。次の相手の広島は昨年から素晴らしいパフォーマンスを見せているので、リスペクトして、Jリーグを含めて広島との3連戦には必ず勝つという気持ちで臨みます。

FW 伊藤翔 選手(鹿島アントラーズ)
交代で試合に入った時にビハインドだったので、なんとかがんばって取り返そうと考えて入りました。その通りになってよかったです。バイタルエリアでスペースがあったので、そこで前を向けたりコンビネーションでプレーできると思っていたので、そこに居るということと、入る時にも監督から「前にいろ」と言われていたので、自分の感覚と監督の指示がうまくかみ合ったと思います。前半ビハインドにはなりましたが、ベンチから見ていても攻撃に手詰まり感はなかったので、90分で点は獲れると感じていました。勝利に貢献したい気持ちがあったので、獲れてよかったです。

リー・シャオペン 監督(山東魯能)
とても競い合いの激しい試合になりましたが、私が選んだ選手たちはできることを全てやろうと全力を尽くしてくれて、負けはしましたが非常に良いパフォーマンスをしたと思います。すでに1位突破は決まっていましたが、ファンのためにも良いパフォーマンスをしようと考えて、周囲と連携を図れる選手が必要だったのでフェライニ選手を起用するなど外国人選手3人も起用しました。ただ、24番のチー・ティエンユ選手はACLの試合を戦うには十分なレベルになく、我々の右サイドでの守備の負担が増えてしまっていたので、途中で交代しました。私の起用ミスでした。基本的には経験のある選手をACLで起用し、新人や若手は国内リーグで経験を積ませようと考えています。

大会期間:
プレーオフ:2019年2月5日(火)~19日(火)
グループステージ:2019年3月4日(月)~5月22日(水)
ラウンド16:2019年6月18日(火)~8月13日(火)

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